マークダウンエディタTyporaにCSSを追加してテーマをカスタマイズする方法

はじめに
Ubuntuを使用するようになっていくつかマークダウンエディタを試していましたが現在はTyporaに落ち着いています。ただ、Typoraで画像の枠線を付けたい場面がありテーマをカスタムしたのでその方法をまとめておきます。
できるようになること
自分の任意のCSSを既存のTyporaのテーマに追加できるようになります。
前提と環境
以下の通りです。Ubuntu18.04にインストールしたTyporaですが、Windows、MacOSの場合でも同様だと思います。
- OS : Ubuntu18.04
- Typora : 0.9.72(beta)
任意のCSSを追加する
まず、Typoraのテーマは、いくつかのCSSから作られています。具体的には、以下の4つのCSSファイルがあり、以下の順番通りに読み込まれます。
- 1. TyporaのベースとなるCSS
- 2. 選択中のテーマのCSS(
テーマ名.css
) - 3. ユーザ定義のCSS(
base.user.css
) - 4. ユーザ定義の特定テーマ用のCSS(
テーマ名.user.css
)
なお、私の環境ではありませんでしたが、base.user.css
は最初からある場合もあるようです。
そして上記のCSSファイルを確認するには、以下のようにTyporaの設定画面にある「テーマフォルダを開く」をクリックします。Typoraの設定画面は、Typoraを開いてメニューバーの「ファイル」→「設定」から開けます。もしくは「Ctrl + カンマ」のショートカットキーでも開くことができます。
Typoraのテーマフォルダが開くと、以下の様な内容になっていると思います。以下はUbuntuの場合ですが、テーマフォルダの中身はOSに関わらず基本的に同じはずです。
テーマフォルダの中身を見て分かるように、github.css
、newsprint.css
など、デフォルトで用意されている各テーマのCSSファイルがあることを確認できます。
この各テーマのCSSファイルを直接いじることでカスタマイズもできますが、この場合はアップデート時に上書きされるため消える可能性が高いです。
そこで、ユーザ定義のCSSファイルを使用します。以降で2通りについて説明します。
全てのテーマに適用するユーザ定義のCSSファイルを作成する
まず、テーマに関わらず全てのテーマに適用したいユーザ定義のCSSファイルを作成します。これはbase.user.css
という名前で作成します。
すなわち、以下のようにテーマフォルダにbase.user.css
というファイルを新規作成し、後はbase.user.css
に追加したいCSSを記述すればOKです。
なお、CSSファイルを追加したり編集したりした場合は、Typoraを再起動しないと反映されません。
例えば、base.user.css
を以下のようにすると、画像全てに枠線を付けることになります。
特定のテーマのみに適用するユーザ定義のCSSファイルを作成する
全てのテーマではなく、特定のテーマのみに適用するユーザ定義のCSSファイルを作成することも可能です。これはテーマ名.user.css
という名前で作成します。
例えば、デフォルトで用意されている「Github」というテーマにユーザ定義のCSSを追加したい場合は、github.user.css
というCSSファイルをテーマフォルダに新規作成します。
そして、同様にgithub.user.css
を以下のようにすると、Githubのテーマ適用時にのみ画像全てに枠線がつきます。
他のテーマも同様で、例えばテーマ「Newsprint」のみにCSSを追加したい場合は、newsprint.user.css
というCSSファイルをテーマフォルダに作成すればOKです。
テーマギャラリーから好みのテーマを選ぶ
Typoraは公式サイトにテーマギャラリーがあり、そこから好みのテーマのCSSを確認、もしくはダウンロードできるようになっています。以下がテーマギャラリーへのリンクです。
まとめ
Typoraは見た目も綺麗で使いやすく、さらにマルチプラットフォーム対応で便利です。マークダウンエディタを探している方におすすめです。
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