JPEGのロスレス圧縮やファイルサイズを指定して圧縮可能なJpegoptimをUbuntuで使う方法

はじめに
JPEGファイルのロスレス圧縮やファイルサイズを指定して圧縮できるコマンドラインツールであるJpegoptimをUbuntuにインストールする手順と簡単な使い方をまとめます。
Jpegoptimについて
Jpegoptimは、JPEGファイルのロスレス圧縮やロスありの通常の圧縮を行うツールです。コマンドラインツールであり、色々なオプションが用意されています。詳しくは後述します。
Ubuntuではapt
コマンドから簡単にインストールできます。以下が公式リポジトリです。
前提と環境
この記事ではUbuntuにてJpegoptimを使用しましたが、JpegoptimはDebian、Ubuntu、Mac OS Xに対応しています。
- OS : Ubuntu18.04
Jpegoptimをインストールする
apt
経由でインストール可能です。まずupdate
してインストールします。
以下のようにヘルプが表示されれば無事にインストールが完了していることを確認できます。
Jpegoptimを使ってロスレス圧縮を行う
以下のようにjpegoptim
コマンドに圧縮したいJPEGファイルを渡すことで圧縮してくれます。ただし、以下のコマンドではtest.jpg
は圧縮されて上書きされ、元のファイルは残りません。
もし圧縮対象のJPEGファイルがこれ以上圧縮できない場合は、以下のように実行してもskipped
と表示されます。
どれぐらい圧縮できるかを事前に確認する
以下のように-n
オプションを使用することで、実際には圧縮せずにまずどれぐらい圧縮できるかを確認することができます。
上記のように、1.40%
と圧縮できる%が表示されます。実際には圧縮はされておらず元のJPEGファイルはそのまま残っており何も新しく作成されません。
指定したディレクトリに圧縮したファイルを作成する
圧縮したファイルを元のファイルに上書きするのではなく指定したディレクトリに作成したい場合は、-d
オプションを使用します。
上記の場合は、./mydir
ディレクトリに圧縮したJPEGファイルを元のJPEGファイルと同じファイル名で作成します。
Jpegoptimを使ってロスあり圧縮を行う
ロスあり圧縮ももちろん可能で、フィルサイズを指定もしくは元ファイルサイズのパーセンテージを指定して圧縮できます。
以下のように--size
オプションの後に具体的なファイルサイズをキロバイトで指定して圧縮可能です。
同じく--size
オプションにパーセント値を指定して圧縮可能です。パーセント値を50%とすれば、元ファイルサイズの50%のファイルサイズに圧縮します。
画質を落として圧縮する
ロスありの場合は、-m
オプションを使用して画質を落とすこともできます。
0〜100の値を-m
オプションにつけて使います。以下は値を10に設定しています。
上記は-d
オプションも合わせて使用しています。ここの画質というのはどういうことかというと、以下のサンプルを見るのが早いと思うので例を載せます。クリックして拡大するとより違いが分かると思います。以下のぶどうの写真は、UnsplashにあったMarius Ciocirlanさんの写真を使用させて頂いています。ありがとうございます。
複数ファイルを一括処理する
複数ファイルを指定したり、後はJPEGの拡張子ファイルをまとめて一括して処理することもできます。以下のように単純に圧縮したいファイルを連続して指定すればOKです。
複数ファイルを指定した場合でも他のオプションを一緒に使用できます。例えば以下は指定したディレクトリ先に圧縮したファイルを指定した分だけ作成します。
また、以下のように指定すれば現在のディレクトリ直下にある全てのJPEGファイルを圧縮して上書きします。
圧縮時にJPEGファイルの情報を削除する
--strip-exif
.オプションを使用すると、JPEGファイルのEXIF情報を削除して圧縮します。
EXIF情報以外にも、ICC(カラープロファイル)なども削除できます。もし全てのメタ情報を削除したい場合は、以下のように--strip-all
を使用します。
まとめ
時々必要な作業をJpegoptimのようにさくっとコマンドで処理できるのは便利です。一括処理も可能ですし、もちろんシェルスクリプトで使用することも可能です。
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