軽量でシンプルなLinux用のランチャーアプリUlauncher
はじめに
これまではAlbertというランチャーアプリをUbuntuにて使用していましたが、Ulauncherというランチャーアプリがシンプルで良さそうだったので実際に使ってみました。この記事ではUlauncherのインストール方法と設定方法をまとめます。
Ulauncherについて
以下が公式サイトです。Debian(Ubuntu)、Arch Linux、Fedora用のパッケージが用意されています。
前提と環境
以下の通りです。Ubuntu18.04にインストールしました。
- OS : Ubuntu18.04
Ulauncherをインストールして起動する
Ubuntuの場合はを以下の公式サイトにdebパッケージが置いてあるのでこれをダウンロードします。
ダウンロードしたulauncher_5.3.0_all.deb
をダブルクリックすると以下のようにソフトウェアセンターが開くので「インストール」をクリックしてインストールします。
インストールが完了したら、Ubuntuのアプリケーションメニューで「Ulauncher」と検索します。以下のようなアイコンが表示されるのでこれをクリックして起動します。
起動すると以下のようにランチャーが表示されます。
ホットキーや見た目の設定を以降で説明します。
設定を変更する
Ulauncherを起動して表示している状態で以下のように歯車マークをクリックします。
以下のように設定画面が表示され、ここで色々な設定を行います。
ショートカットキーを変更する
Ulauncherを起動するためのショートカットキーを変更するには、「Hotkey」部分をクリックします。
すると以下のように新しいショートカットキーの入力待ち状態になるので任意のショートカットキーを入力してEnterを押します。
これでショートカットキーの設定は完了です。
Altキーを使ったショートカットキーを登録したい場合
Altキーを使ったショートカットキーを入力しようとしても、Altキー自体がうまく認識されずに登録できない場合があります。この場合は、Ulauncherの設定ファイルを直接編集することで設定します。
Ulauncherの設定ファイルは、ホームディレクトリの~/.config/ulauncher/settings.json
になります。このファイルを開くとデフォルトでは以下のようになっています。
{
"blacklisted-desktop-dirs": "/usr/share/locale:/usr/share/app-install:/usr/share/kservices5:/usr/share/fk5:/usr/share/kservicetypes5:/usr/share/applications/screensavers:/usr/share/kde4:/usr/share/mimelnk",
"clear-previous-query": true,
"hotkey-show-app": "space",
"show-indicator-icon": true,
"show-recent-apps": false,
"theme-name": "light"
}
上記のうち、hotkey-show-app
がホットキーの指定です。デフォルトでは、ホットキーは「Ctrl + Space」であり、上記の設定ファイルでは
と記載されています。この
がCtrlキーになります。したがって、
に変更すれば、ホットキーを「ALt + Space」に変更可能です。この場合は以下のようになります。
{
"blacklisted-desktop-dirs": "/usr/share/locale:/usr/share/app-install:/usr/share/kservices5:/usr/share/fk5:/usr/share/kservicetypes5:/usr/share/applications/screensavers:/usr/share/kde4:/usr/share/mimelnk",
"clear-previous-query": true,
"hotkey-show-app": "space",
"show-indicator-icon": true,
"show-recent-apps": false,
"theme-name": "light"
}
なお、設定ファイルを直接編集した場合は、一度Ulauncherを再起動して設定を反映させる必要があります。Ulauncherを再起動するには、システム自体を再起動するか、killコマンドで停止して再度起動すればOKです。 killコマンドでUlauncherを停止したい場合は、以下のようにまずUlauncherのプロセス番号を確認します。
$ ps aux | grep ulauncher
username 19617 0.6 0.6 103524648 101824 ? Sl 16:17 0:07 /usr/bin/python3 /usr/bin/ulauncher --hide-window
username 21504 0.0 0.0 22560 1112 pts/0 S+ 16:38 0:00 grep --color=auto ulauncher
後は以下のようにkillコマンドで停止します。
$ kill -9 19617
改めてアプリケーションメニューからUlauncherを起動すれば、変更が反映されます。
テーマを変更する
テーマの変更は簡単で、以下のように「Color Theme」を選択するとテーマを変更できます。
もっと自分好みのテーマを探したい場合は、以下にいくつかテーマが公開されていました。
上記のテーマは、~/.config/ulauncher
にuser-themes
というディレクトリを作成してその中にテーマファイルを置いて使用します。
拡張機能を追加する
2019/9/26 追記
Ulauncherでは拡張機能の追加も可能です。追加方法は以下に別途まとめたので必要な方は見てみてください。
Linux用のランチャーアプリであるUlauncherでは、簡単に拡張機能を追加できます。この記事では、拡張機能の追加手順を説明します。
まとめ
いままで使っていたAlbertに比べて、Ulauncherはフォントのインデントやマージンが綺麗で見やすい印象です。動作自体は軽快なので、Albertほどカスタマイズして使用する必要が無い方にはおすすめです。
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